ぴーすみゅーじあむへの足跡

このブログは自分の旅行した先で行ってきた戦争と平和についての博物館のことや自分の知った戦争と平和についての博物館の情報についてアップするマニアックなブログです。

人の絆の「すごさ」

3.11は東日本大震災のあった日。忘れてはならない日ということで各地、いろんな人が3.11のために動いていました。そんな3.11に自分は広島→岡山→兵庫と大移動していました。

そこである「ぴーすみゅーじあむ」を見てきました。

それがここ。

 

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広島県福山市にあるホロコースト*1記念館です。

日本で海外の戦争について学べる「ぴーすみゅーじあむ」があるということだけでも驚きですが。

 

 

ここでは『アンネの日記』で有名なアンネ・フランクとその家族が経験したホロコーストのことを展示しています。展示してある品はやはりホロコーストということもあって、海外の方々からの寄贈資料。外国の、戦争の資料を見る機会なんてなかなかないので、ホロコーストということもあって重みのある展示でした。

 

とはいえ、東日本大震災が起こった日にこの「ぴーすみゅーじあむ」に行った事には大きな意味がありました。

 

それはこのホロコースト記念館も、人の絆によってできた奇跡の「ぴーすみゅーじあむ」だからです。

 

 

 

ここの館長は牧師さんだそうで、昔イスラエルに合唱団を連れて行ったときになんとアンネの父親に偶然会ったそうです。これがきっかけになって、このホロコーストの事実を伝えたいと思ったそうです。

 

その後、海外に手紙を送って想いを伝え、資料を提供していただき、館長さんが牧師としてやって来た、福山で展示を始めました。*2

それを長く続けて、現在では・・・

 

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こんなに立派な「ぴーすみゅーじあむ」ができた。

 

 

こうしてみるとすごいことだと思いませんか?国を超えた絆、しかも偶然が生んだ絆、それによって生まれた熱い想いで始まった絆によってできたホロコースト記念館

 

 

もし、館長さんとアンネの父親が出会わなかったら・・・

もし、アンネの父親もホロコーストで死んでいたら・・・

 

 

なかったであろう「ぴーすみゅーじあむ」です。人との絆がなければ、できなかった「ぴーすみゅーじあむ」、みなさんにも行ってほしいです。

 

 

 

こうして人の絆のすばらしさを実感した一方で、こんな話も耳にしました。

東日本大震災のチャリティーイベントを行なっていたある場所で・・・

 

被災地では救援物資を巡った諍いがかなり起こっている、と・・・

 

 

文章の表面だけ見ると、「は?何書いてんの?」と思うのですが。

 

実はこれって、いろんな原因が考えられる話だと思います。

救援物資を真っ先にほしいから、

救援物資に限り・不足があるから、

救援物資が行き届いていないから・・・

 

ということは、人の絆がつながりきれていないところもある。

まだまだ東北のためにやれることが、やらなければならないことがある。そう、人の絆がまだまだ必要だということが言えるかなと個人的に思いました。

 

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ここまではできなくても・・・。

*1:具体的な定義もありますが、簡単に書くとナチスドイツが行なったユダヤ人差別及び虐殺の政策を言います。

*2:始めた当初は、教会で始めたそうです。