もうすぐ5年・・・。
3月に入ってすぐに、某人気アイドルのドキュメンタリー映画を観に行って、やっぱ人の気持ちを究極に理解するって無理だなあと思ったそばから、先週の日曜日にあるシンポジウムに参加して、人の気持ちを理解する第一歩は共有する機会に触れることだなあと思った・・・。
なんともまあ、相反した感想ですこと。
もうすぐ3.11。
東日本大震災から5年が経とうとしています。先週日曜日に参加したシンポジウムというのが東日本大震災に関係したものでした。
福島原発事故の影響で放射能被害を逃れるために愛知県に避難*1した人たちの団体「あゆみR.P.Net」*2が開催した『365日×5年』というシンポジウムです。
途中からの参加になってしまったのですが、ちょうど第2部の「原発事故被害者 トークセッション」の時間からの参加となりました。
話されたのは、自主避難をしている住民であるがゆえの苦悩や放射能汚染からくるさまざまな不安、そして福島原発事故が風化されているかのような原発の再稼動への怒り・・・。
そんな想いが突き刺さるようなトークセッションでした。
また、避難生活をしている人たちから集めたアンケート結果から自分だったらどうするかということを考えさせられたり、医者の方による甲状腺ガンの解説*3があったりと、放射能汚染や避難生活などほとんど知ることのなかった事実を学ぶことができました。
さらにこのシンポジウムの最後には、避難生活をしている住民の子どもたちとコーラスサークルによる歌が披露され、この子ども達が5年も自分の生まれ育った地を離れて生活をしていたんだと思うと、切なくもありよかったなあとも思え、無事成長できる生活が速くできるようになるといいなあと感じました。
この「あゆみR.P.Net」の活動は何も3.11が近づいているときだけではないそうです。
写真がうまく編集できないので横向きですが・・・。
街の中で、避難生活や放射能汚染についての実情を発信してもらうための活動を定期的に行なうという「草の根」活動も続けているそうです。と、同時に避難生活の補償を求める訴訟運動にもかかわり、そのための勉強もしているとのことでした。
今回、「あゆみR.P.Net」のシンポジウムをはじめとして、関係者に話を聞いたりして、避難生活や放射能汚染への理解が俺には足りていなかったなあと痛感しました。
放射能汚染と避難生活は事故のあった福島だけの問題ではありませんでした。福島周辺にも放射能汚染が広がったことで不安が広がり、身内や友人に反対されたりウソをついたりしたことで、*4避難生活を送ることになった人たちが多くいました。また、放射能による甲状腺ガンへの不安から検診をしたいと思う一方で、もし見つかったらという不安もあるということも知ることができました。
そして、「あゆみR.P.Net」のほとんどの人たちは自主避難者、しかも福島県以外の方も多くいます。なので、避難生活などにまつわる補償はないままです。それを理解しないままで、放射能汚染の訴えに対しても、心無い言動を浴びせたりする人により傷つけられたりしたこともあると聞きました。
しかし、これは福島原発で起こったからというだけで日本中で起こりうる、そして「あゆみR.P.Net」の行なっているような活動やイベントに参加するだけでもその理解の一歩にもなるということも教えていただきました。
100%理解するのは難しいのは承知。
でも、共有する場に参加し、その人たちの気持ちに近づくことはできる。
今回のことで、そう思えました。