ぴーすみゅーじあむへの足跡

このブログは自分の旅行した先で行ってきた戦争と平和についての博物館のことや自分の知った戦争と平和についての博物館の情報についてアップするマニアックなブログです。

2019年8月で、愛知があまりにも劣化しすぎな件

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大阪市役所前の抗議運動(2013年当時)

今から数年前。橋下が大阪で政治をしていたころ、関西に住んでいた自分は大阪の生活や文化、教育が蹂躙され、劣化していく様を見ることになった。それを見ていた自分は、「名古屋も市長がああだし、他人事とも思えない」と思いつつ、「まだ大丈夫か」という何の根拠もないことを考えていた。

 

 

しかし、それから数年経ち、その「まだ大丈夫か」は本当に根拠がないものだったことを改めて思い知らされました。

 

 まず、前回のブログでもあげた「あいちトリエンナーレ」の「表現の不自由展」の中止。

 

もともとあいちトリエンナーレ自体は、数年おきに開催された美術展でした。それこそ、「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」がある愛知県庁大津橋分室の2階・3階を活用していた時期もありました*1

 

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愛知・名古屋 戦争に関する資料館のある、愛知県庁大津橋分室

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現在大津橋分室の2階・3階は「アートラボあいち」になっています。


ちなみに今年はその名残か、そのあいちトリエンナーレの情報を発信する場所になっていました。

 

河村名古屋市長の圧力、心無い人による脅迫で展示は中止、その直後に脅迫していた人物の逮捕という流れになり、さもこの騒動は終わったかのように報道されなくなりました。しかし、公権力による芸術活動の干渉、圧力が愛知県下で許されたことで、ほかの展示活動などに支障が出ました。

 

例えば、「あいち・平和のための戦争展」

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圧力や脅しはなかったそうですが、通常ならば展示会場の撮影が可能なのでした。しかし、今回の一件で展示会場内の写真撮影は一切禁止になりました。実はこの開催期間中はナゴヤドームにて三代目 J SOUL BROTHERSのドームツアーが開催されていたので、若い世代に拡散するチャンスだったと思うのですが…。残念だったと思います。

 

 

そして、「表現の不自由展」の大きな問題となった、慰安婦の少女像。もともと、日本と韓国の相容れいない歴史観慰安婦問題に表れていますが、今年は徴用工の問題も加わり、韓国との国交は過去最悪のものになっています。

ほかにも、日本による韓国の「ホワイト国除外」、韓国側からの反安倍運動と日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄と、どんどん悪化しています。

最近は日本のマスコミによる、嫌韓報道が行われていますが、追い打ちをかける事態が発生しました。

 

 

現在は全国放送、もともとはCBCテレビ発信の昼の番組「ゴゴスマ」。この番組にコメンテーターとして出演している人たちによる嫌韓発言問題です。きっかけは韓国人男性による日本人女性の暴行事件からでした。ここで、出演していた中部大学の教授もしている、武田邦彦氏は、まるで韓国人男性全員が性犯罪の温床、やり返した方がいい、と言わんばかりの発言をしました。

 

これでも炎上するレベルなのですが、後日、「ゴゴスマ」に出演した東国原英夫氏は、同じ日に出演していた金慶珠氏の発言を遮り、暴言を吐くという事態を引き起こしました。これらの連続した騒動で、「ゴゴスマ」、ひいてはCBCテレビへの批判が多発しました。

 

 

かつて、自分は「愛知県や名古屋市という地域は、平和や人権の問題への関心の落差が激しい地域」という内容をブログにしましたが、ここまで劣化してしまうとは想定以上でした。

 

 

この夏で愛知は、公権力による干渉も、ヘイトの横行も問題のない地域になってしまいました。地元ですし、「平和宣言」をしている地域のはずなのに…。

市長が長いこと在職しているがゆえになのか…。

 

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名古屋市の平和都市宣言文

 

そして、9月21日に本当だったらこれのついでにトリエンナーレ見に行く予定でした。しかし、かなわなかったので、今、アップするのはこれだけ…。

 

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9月21日に開催されたNMB48ライブツアーのチケット(未使用)




このライブに参加したファンも、NMB48のメンバーも自分らのライブ会場であった「愛知県芸術劇場」が話題の場所だったとは知らなかっただろうなあ…。

これも先述の三代目 J SOUL BROTHERSのドームツアーと「あいち・平和のための戦争展」と同様に、痛快な話ではあるが・・・。拡散したかったなあ…。

 

 

 

 

 

*1:これは「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」を開館する際に、バリアフリーの条件を満たせず、1階部分のみでの運営になったことで可能になりました