ぴーすみゅーじあむへの足跡

このブログは自分の旅行した先で行ってきた戦争と平和についての博物館のことや自分の知った戦争と平和についての博物館の情報についてアップするマニアックなブログです。

コロナウイルスのどさくさで〜大阪維新による人権教育の完全破壊〜

全国的に緊急事態宣言が解除されつつある今日この頃。先日、緊急事態宣言が解除された大阪でこんな記事が出たそうです。

 

 

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これは大阪にある、人権博物館「リバティおおさか」に大阪市が使用している土地を返還せよという要求に対しての結論が書かれた記事です。

 

 

さかのぼれば、この問題の大本は橋下徹氏が大阪府知事・市長となっていた時代にありました。

 

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大阪市長・府知事をしていた橋下徹氏は、大阪都構想を進める最中、大阪にある博物館にテコ入れをしていきました。その中には、加害展示を地下で行なっていたかつてのピースおおさかもあり、その展示内容は展示リニューアルを口実に大幅な変更がされました*1

 

そのリニューアルのメスは、上記の「リバティおおさか」にも及びました。当時、展示に見学した橋下氏は、

 

「展示内容が子どもに未来に対して希望が持てるものではない」

 

と発言し、その展示内容の変更をしなければリニューアル費用を一切負担しないという脅し(同然の政策)を提示しました。その結果、「リバティおおさか」はリニューアルをし、従来の人権学習の施設としての武器をそぎ落とされることになりました。

 

 

しかし、問題はそのリニューアルを経た後にも起こりました。

大阪市大阪府は「リバティおおさか」への助成を廃止し、挙句使用している土地が大阪市のものということを口実に敷地返還の訴訟まで起こしたのです。

 

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リバティおおさかのサポーター制度を知らせるビラ

 

大阪市大阪府の都合で展示内容の変更、助成の打ち切り、訴訟と、あらゆる負担を強いられた「リバティおおさか」は最初に提示した記事の結論に至ったのです。

 

 

少なくとも橋下氏が大阪都構想に関与していた時期なので、もう10年近く前の話です。その結論が上記の記事の通りになったとしたら、大阪市における人権教育と平和教育は橋下氏たち、権力の都合と圧力に潰されてしまったことになります。

 

 

実際、大阪での人権教育や平和教育のつぶしが起こったからか、大阪でのヘイト行為がかなり目立つようになりました。自分がたまに行く、難波の御堂筋とかにもそういった運動をしてる人が増えてきてましたしね…。

 

 

 

この人権博物館の閉館問題は今の日本のヘイトや差別横行につながっているといっても過言ではないと言えます。

なんとか再開できるといいのですが…。

 

*1:この内容については2015年11月22日更新、「大阪W選挙が今日の件」にて