ぴーすみゅーじあむへの足跡

このブログは自分の旅行した先で行ってきた戦争と平和についての博物館のことや自分の知った戦争と平和についての博物館の情報についてアップするマニアックなブログです。

#沖縄の声を運んでください、に微力ながら…~前編・遺骨土砂の問題~

今、沖縄の問題でツイッターハッシュタグについている、

 

#沖縄の声を運んでください

 

 

このハッシュタグが本格的に利用されるようになったのは、辺野古新基地の建設を強行している政府側と業者側が、埋め立て土砂に沖縄南部にある土砂を使うということからでした。

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2020年に辺野古で座り込みをしている人に頂いた辺野古の埋め立て状況の写真

この使用する土砂は、かつての沖縄戦で犠牲になった人々の遺骨が未だにきちんと回収できないままでいる土砂です。

特に今回問題になっている南部・摩文仁という地は、沖縄戦アメリカ軍が攻撃し尽くして荒廃させたことで、より遺骨が散乱することになった地でした。

そして、その摩文仁は今、平和祈念資料館や平和公園、平和の礎といった沖縄の平和教育の中心地になっていくことになっています。

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沖縄戦を聞かせていただいた方の名刺の裏・沖縄戦で荒廃した摩文仁の写真

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現在の摩文仁にある平和祈念資料館や平和の礎

この土砂を、沖縄の民意を無視して作ろうとしているのが辺野古新基地です。

つまり、日本政府は沖縄の民意だけに飽き足らず、沖縄の過去までも踏みにじることをしようとしているのです。

 

この遺骨土砂と新基地問題、一見すると沖縄県の問題のように見えますが、実はそうではないです。

 

そもそもこの新基地の建設を進めている主導権も、遺骨のある土砂を利用することを決めるのも、日本政府であり、沖縄ではありません*1

 

また、沖縄でも確かに辺野古基地の建設を容認した人*2はいますが、基本的に沖縄全体では辺野古新基地は反対の姿勢を示しています。

 

さらに、この沖縄の地にある、遺骨は沖縄のものだけでなく、沖縄県外から来た日本兵の遺骨も存在しています*3し、遺骨の収集は国の事業として法律に設定されているので、政府は工事のためであっても、遺骨を無視できるわけではありません。

 

これらは自分のわかっている範囲だけの事実ですが、これだけでもいかに沖縄の問題にしておくわけでないことがわかると思います。が、遺骨が放置されるという状況が日本本土では理解できないことかもしれないです。

 

なので、この問題を本土で言い換えるならば

自分の大切にしているもの(人、金など)を他人に問答無用でよこせと盗まれ、我が物顔で使われている

と考えると少しはわかるのかと思います。

 

とはいえ、自分もこの沖縄のことを知ったのは十数年前のことです。

後編ではなぜ、こういうブログをしている自分が沖縄に初めて訪れた時の話を上げたいと思います。

 

誰でもきっかけはあると、こういう理解ができ、行動できるんだと言うことを示せるように…。

*1:それを受託している業者の中に沖縄の業者もいるそうですが。

*2:名護市長選では惜しくも?辺野古基地を反対している候補者が負けたこと、今の市長が自民の応援候補だったことから、辺野古新基地容認をした人物だとされています。

*3:上の写真にある、平和の礎には沖縄県内外、日本国内外問わず犠牲になった人の名前が刻まされいます。